<土沖>R15





俺はアンタが好きなんですぜ、知ってるんですかィ?わかっててそういうことをするんですかィ?俺がアンタに何されても許してしまうのは、あんたが好きだからなんですぜ。




「オイ総悟、起きろ」

朝、人がせっかく気持ちよく眠っていたのに叩き起こされる。なんか寒いと思ったら、土方さんが俺の布団をめくり上げていた。

「何なんです、こんな時間に。まだはやいですぜ…」

起き上がってみると自分は裸で、ここは土方さんのへやだった。横にはまだ土方さんが、半裸状態で布団の上にいて煙草をふかしていた。身じろぐと、昨夜の情事の名残がこぼれだしてきたのを感じ、身をすくめる。

「寝煙草は火事の元ですぜ…」

…まだ寝惚けているのかもしれない。何でそんなどうでも良いことを口にだしたのだろうか。

「何寝呆けてんだ。風呂だフロ」

どつかれてから、半ば引きずられるようにして風呂場へ放り込まれた。どうするのかと思えば、一緒に土方さんも入ってきて無言で壁に向かって立つよう促される。

「手ェついてこっちにケツ突き出せ」

あんまりといえばあんまりの言い方が俺の羞恥心をあおった。

「何いってんですかィ、そんな事自分でできま…」
「るせェよ」

前へ突き飛ばされるようにして風呂場の壁のタイルに手を付かされる。片手は肩に置かれ、もう片方の手が双尻を押し開いた。その途端体の中から液体がこぼれだす。不意に中に指を突っ込まれ、過激に反応してしまった。指が、器用に中のモノをかき出していく。あの武骨な、骨ばった指が体の中を動き回って、それがいつの間にか快感を煽るような動きになっていた。

「ちょっ…朝から何してんですかィ」

熱くなってしまった身体の熱を逃がそうと深呼吸して、それから背後をにらみ付ける。土方さんは、例のごとく意地の悪い表情を浮かべて笑っていた。

「いいじゃねーか。後ろだけでイケるか試してみようぜ」
「何言って…あっ…」

感じる部分を擦り上げられて声が出てしまった。腰がくだけてしゃがみこみそうになったところを土方さんに支えられる。肩に置かれていた手が前へと動いてきて唇を撫でた。濡れた肌同士が密着して、いつもよりも身近に土方さんを感じた。何でこんな事をしているのだろうと頭の隅では自虐的な思考が働くのに、散々に慣らされ、仕込まれた身体は快楽を求める。

「んっ…」

感じる部分はバレてしまっているし
昨夜の行為の名残もあったのか敏感で
結局イかされてしまった。

「いい子だ」

耳元で囁かれながら後ろから抱きつかれ、腰に硬いものがあたっているのを感じてしまう。さすがに朝からしたりはしない…といいが。

「っ…俺、先に湯に入ってまさァ」

そそくさと振りほどいて逃げようとすると、腕を掴まれて引き戻される。

「待てよ」

俺の腕を掴んだまま浴槽の枠に腰掛け、俺を引き寄せた。

「舐めろ」

俺は、掴まれた腕を振り解こうと無言で格闘し、失敗する。

「嫌ですぜ。大体、朝から何盛って…」
「お前に人の事が言えるか。嫌ならなァ…突っ込むぞ」

俺は、土方さんの足元に座り込んだ。生々しいものにためらっているとぐいと髪を掴まれ口元に押し付けられた。

「ちょっ…んぅっ…」

くわえた瞬間、頭上で土方さんが息を呑んだのを気配で感じた。口の中にじわっと苦い味が広がる。でも嫌悪感は感じない。感じたことがない。舐めさせられるのは初めてではないが、こんな行為自分から進んでしたい事でもない。でも他人のモノを口に含むのだからもっと嫌悪感を感じてもいいはずなのに、嫌悪感を感じたことはなかった。それはやっぱり土方さんだからで、俺が土方さんを好きだからなんただと思う。

「んっ…」

喉の奥を突かれ、苦しくてたまらない。必死で舌を動かすと、土方さんの手が髪を撫でてくれた。体中の神経が過敏になっていて、口元をぬぐってくれる指先にすら反応してしまう。不意に喉の奥を突かれて息が詰まった。

「全部飲めよ」
「んっ…」

のどの奥に熱い飛沫がはねた。青臭い苦さが口いっぱいに広がって、思わず涙が出てくる。むせ返りそうになりながらもなんとか飲み干すと、土方サンが唇をぬぐってくれた。

「全部上手に飲めたな…」

いやらしく囁かれ、体の力が抜けてしまった。 土方さんが、へたりこんでしまった俺の頭を犬のように撫でてから、引き上げて立たせてくれた。




「土方さんは、何で俺相手にこんな事するんですかィ?」

湯の中で訊ねた。一瞬広がる沈黙をごまかすように水音を鳴らす。

「そりゃアレだ。好きだからだろう」
「本当ですかィ?初めて聞きやした」

横から覗き込んだ土方さんの顔が赤くて、何だか可愛いと思ってしまった。

「何だ、知らなかったのか?」
「…じゃあ土方さん、俺が土方さんを好きなのは知ってたんですかィ?」
「そうか、それは知らなかったなァ」

土方さんはからかうように言って、それから真面目なキスをくれた。









今、コナンの映画『銀翼の魔術師』がテレビでやってるvV
キッドが変装してるしてる人が超格好よいんだよぅ〜(面食い
でも土方さんには敵わないかなァ〜(笑